休商日:毎週/水曜日 毎月/17日 営業時間 10:30~18:30 お電話いただければ時間外も対応させていただきます。

ダイヤモンドの選び方

後悔しないダイヤモンドの選び方

千宝堂によるダイヤモンド講座
何万通りの組み合わせの中、価値を決定づける4つのCとは?

ダイヤモンドは品質や大きさなどにより、価値および値段が大きく異なってきます。そこでダイヤの品質を見分ける基準として、

  1. カラット(Carat) 
  2. クラリティ(Clarity)
  3. カラー(Color)
  4. カット(Cut)

この4つの品質基準によって評価されます。それぞれの4つの頭文字の(C)を取って(4C)とよびます。 この4Cが総合すれば何万通りの組み合わせになります。今後、どの店でダイヤモンドを購入するにせよ、必ず参考にして下さい、そして役に立つ知識ですから、ぜひご覧になってください。ではさっそく、気になる4Cについての説明をいたします。

C-1 カラット[Carat]※重さ

カラットという単位は、植物の種

カラットとは重さの単位で1カラット=0.2g(200mg)、で表示されます。 地中海地方の植物で均一に0.2gの実をつける(イナゴマメ)ギリシャ語の(keration)カラットが語源とされています。正確な「はかり」がない時代、宝石や金の重さを量る時に天秤を用いました。そのときの分銅の代わりに、一粒が平均して0.2gの、この豆粒を用いたそうです。そして現在でも宝石などはカラットという重さの単位で取引されています。当然、重くなれば結晶自体が大きくなりますから、希少価値と共に値段は高くなります。逆に軽いものはたくさん採れますから、価格も安くなるという仕組みです。

C-2 クラリティ[Clarity]※透明度

ダイヤモンドは、地球の営みが生んだ奇跡の鉱物

ダイヤモンドは炭素の結晶で、実は石炭と成分は一緒です。しかし作られ方が異なります。ダイヤは地中深くのマントル付近で、非常に高温高圧のところで出来た物がマグマに取り込まれ、地殻変動などで地表近くまで急上昇し、急激に冷やされて出来た結晶です。年代的には1億年から15億年の歳月を経ていると言うことです。さまざまな条件が重なりその中でたまたま結晶になることができた奇跡ともいうべき物質が、ダイヤモンドなのです。そのような条件下で生まれたダイヤモンドは、地球上の鉱物として最も硬い特性を持ちます。しかし結晶をつくる段階で、劈開性(鉱物が結晶面に沿って規則的に割れる性質)の方向に圧力がかかったため、天然のキズが出来たり、炭素が閉じ込められた時に内包物(異物)が混ざる場合もあります。また、ダイヤモンドになりきらなかったカーボン(石炭かす)が混入してしまうことも、このような事が重なり、透明度が失われるケースが多々あります。
当然、透明度の高い方が、希少性も高くなります。 そしてこの透明度は次のように等級付けされま

●FL[フローレス]
専門家が10倍の拡大ルーペ見たときに無キズ。

●IF[インターナリーフローレス]
10倍のルーペで表面に微小な欠点のあるもの。

上記の2つは別格といえるレベルの高さです。

●VVS1(ベリーベリースライトリーワン)
●VVS2(ベリーベリースライトリーツー)
ごくごくわずかなキズや内包物という意味です。この2つも、肉眼ではキズや内包物は見えませんし、プロの専門家がルーペで覗いても容易に発見できないレベル。もちろん希少価値は非常に高いです。

●VS1(ベリースライトリーワン)
●VS2(ベリースライトリーツー)
このレベルになるにつれ、少しずつキズや内包物が入ってきます。しかしながら、さほどは目立たず、まだ肉眼では見えない程度です。

●SI-1(スライトリーワン)
●SI-2(スライトリーツー)
この段階まで下がると、キズや内包物やカーボンが肉眼で見えはじめてきます。

●I1(アイワン=インパーフェクトワン)
●I2(アイツー=インパーフェクトツー)
●I3(アイスリー=インパーフェクトスリー)
この段階になると、肉眼でも容易に確認できます。

ダイヤモンドの大きさにもよりますが、肉眼で内包物などが確認できるのは、S1、S2クラスぐらいからです。これ以上になるとランクの差というのは、熟練の鑑定士でなければ判断できないレベルと言っても過言ではありません。

C-3 カラー[Color]※色

Dから始まるランク分け、ピンクやブルーの特別クラスも

ダイヤモンドのカラーグレードは、無色透明、白いものほど良いとされます。黄色みがかるほどに希少価値が下がります。そのランクは、ダイヤモンドの頭文字であるDから始まり、アルファベット順に等級付けされます。
Dカラーなどは、むしろ青白いと表現したくなる程の白さ。そしてD E Fカラーあたりまでは、トップランクのカラーグレードとして、評価されます。 肉眼で見たときに H Iカラー位からほんの少し黄色身おびているのが解る程度です。
例外として、炭素の結晶に窒素原子やホウ素原子が取り込まれることによって、ピンクやブルーの色味をまとうダイヤモンドも存在します。無論、綺麗な結晶であればDカラーのものよりも希少価値の高い特別な存在として、桁外れの高価な金額で取引されています。
注)最近では放射線を照射するなどをして、人工的に色を付けたダイヤも出回っております。

C-4 カット[Cut]※形のバランスと仕上げ

様々な種類が存在する、ダイヤモンドのカット

ダイヤは色々な形にカットされますが、一般的には丸い (ラウンド.ブリリアント.カット58面体) にカットされているものが主流です。
さて、ここで問題になるのが、カットの形状です。
先にカラットは重さの単位と言うことを述べましたが、たとえば1ct(0.2g)のダイヤを下の絵のようにダイヤの形を薄く、カットすれば上から見た時に大きく見えます。同じ1ctならば大きく見えた方が良いのですが,薄くカットされたダイヤは上から入った光が ダイヤを突き抜けてしまい綺麗に輝きません。では厚くカットすれば、輝くかというと、今度は上から入った光が横に抜けてしまい、これもまた輝きません。

では、どのようにカットすれば輝くのか?
入った光が横に反射し、その光がさらに上に跳ね返るという、ダイヤの屈折率などを計算してカットされた形です。このように全面反射する理想的な形が3EX.(トリプルエクセレント)などといわれているカットです。このダイヤをスコープで見ると下の絵のような輝きが見えます。一般的に言われている(ハート&キューピット)という現象です。
すべてこの形にカットに出来れば良いのですが、このカットを追求したために、一つの原石から本来なら1ct採れるものが0.99ctや0.95ctと小さくなってしまう場合があります。そこでカッター(石をカットする職人)は一つの原石から最大限、大きなダイヤを摂ろうとするため色々な形のダイヤが市場に出回ります。
このようなことから理想的な形を追求したダイヤは、カットする時にロスも沢山でるため値段も高くなります。

下の表のようにダイヤのカットグレードは理想的に輝く(3EX(H&C)から輝きの悪い(Poor)まで、7段階で評価されます。

後悔しないダイヤモンドの選び方

理想と現実をリンクさせる

実際にダイヤを購入する時は、専門家のアドバイスも必要です。信用の置ける店でユッタリした気持ちで時間をかけて下さい。
そして自分自身でダイヤを手に取ってルーペやスコープを覗きながら、VVS.クラスと.SI.クラスの違いやDカラ-とHカラーではどれ程の色の差があるかなど、(4C).4つのそれぞれの基準をお確かめ下さい。
この4つの基準が最高のものであれば、それに越したことはありませんが値段がとても高い物になってしまいます。

そこで私からの提案ですが、あらかじめある程度の予算をお決め下さい。その予算の中で最高の品質のダイヤと見比べて見劣りしない範囲で、「4C」 カラット、クラリティ、カラー、カット、の組み合わせを考えて下さい。「量より質をもとめる」のか「質より量を望むのか」などの好みに沿って、お選びいただきたい、ということです。
このようにお客様ご自身が納得されて購入されたダイヤは、いつまでも飽きることなく、必ずご満足いただけるものと確信しております。

ブライダル専門店の中には、今日、買うと何パーセントOFFとか、お客様が帰ろうとしてもなかなか帰してもらえないなど、売り急ぐ店があると聞きます。ディスカウントや強引な接客に惑わされないで下さい。

4Cの内容を把握したうえで、ダイヤをお選びいただくことは重要なことだと考えます。ぜひご理解いただけたら、私どもとしても嬉しい限りです。